汎用的かつ具体的な分析方法をご紹介していくシリーズ『GA Tips』、まずは重要なコンテンツを分析する方法からご紹介していきたいと思います。
第1回は「ページビュー数」という指標に絞って分析をしていく方法を紹介しています。
サイト全体のページビュー数に対する占める割合を確認する
サイト全体のページビュー数が1,000,000ある場合と50,000の場合では、特定のページが10,000ページビューあるということの意味も変わってきます。
サイト全体のページビュー数の20%を占めるようなページは、間違いなく重要なページでありユーザのニーズの高いコンテンツであると思われます。逆にサイト全体のページビュー数の1%しか占めていないページであれば、サイト運営者が重要だと思っていたコンテンツが、実はユーザにとっては重要じゃないという可能性があります。
サイト全体のページビュー数に占める各ページの割合は、下記の方法で簡単に確認することができます。
Googleアナリティクスの管理画面で、「標準レポート > コンテンツ > サイトコンテンツ > すべてのコンテンツ」のレポートを表示させます。
表の右上の「棒グラフ」ボタンをクリックすると、各ページの割合が棒グラフで表示されます。
この分析で得られるポイント:
そのページがサイト全体の中でどの程度重要なページなのかを確認することができます。 重要視しているコンテンツが実際にたくさん閲覧されているのか、改善などの投資を行うメリットのあるページかどうかを判断できます。
他の似たようなコンテンツと比較する
例えば自社のサービス内容Aの紹介ページが重要なコンテンツだった場合、サービス内容B・C・Dの紹介ページのページビュー数と比較しましょう。
通常はサイト内のナビゲーションなどでの並び順(例えば上から順に並んでいればその順)にページビュー数が比例することが多くなりますが、下位に配置していたコンテンツに予想以上のページビュー数があった場合は、そのコンテンツをさらに充実させることで、ユーザの満足度を更に高めることができるでしょう。
この分析で得られるポイント:
類似コンテンツ間でのユーザニーズ(人気)を確認することができます。 現在のサイト構成・並び順がユーザのニーズと違えば見直しの価値がありますし、思わぬコンテンツにユーザのニーズがあったりすることを発見できます。
ページ単位の日別のページビュー数推移を見る
意外と確認していないのでページ単位の日別推移です。
特定の日や期間にそのページのアクセスが増加している場合は必ず何らかの原因があるはずです。Yahoo!ニュースで会社のことが紹介されてページビュー数が増えていたり、テレビで話題になって検索からの流入が増加していたり、取り扱っている商品・サービス自体に季節性があったり、様々な要因があるでしょう。
そういった要因はユーザが何故コンテンツを閲覧したかの動機に直結しているケースが多く、サイト運営者として知っておくべき非常な重要な情報です。
ページ単位の日別推移は下記の方法で確認できます。
Googleアナリティクスの管理画面で、「標準レポート > コンテンツ > サイトコンテンツ > すべてのコンテンツ」のレポートを表示させます。
ページ上部の推移グラフがそのページのみのデータになります。
この分析で得られるポイント:
日別推移にはそのページの閲覧動機が表れている場合があります。ページビュー数に大きな変化があった日や逆にアクセスが増えるはずの日に増えていないということがあれば、その原因を確認して今後の集客やコンテンツ拡充のアイデアに活かすことができます。
スマートフォンからのページビュー数を確認する
アドバンスセグメントを使って、スマートフォンからのページビュー数のみを抽出して、サイト全体のページビュー数と比較します。
例えば、サイト全体のページビュー数が10,000ページビューのページがあって、スマートフォンからのページビュー数のみを抽出すると2,000ページビューだったとします。その場合、スマートフォンからの閲覧割合は20%となり、この閲覧割合が他のページと比較して高いか低いかを確認することで、そのページがスマートフォンから閲覧される傾向が高いページかどうかを評価することができます。
スマートフォンからのページビュー数は下記の方法で確認できます。
Googleアナリティクスの管理画面で、「標準レポート > コンテンツ > サイトコンテンツ > すべてのコンテンツ」のレポートを表示させます。
スマートフォンのみを表示させるアドバンスセグメントを作成します。
下記の通り条件を設定します。
このセグメントを使うとスマートフォン(Android・iPhone)からのみのページビュー数を確認できます。
この分析で得られるポイント:
ページ単位でスマートフォンからの閲覧傾向の強さを確認することができます。スマートフォンから特に多く閲覧されているコンテンツ が、まだスマートフォン対応をしていいない場合は優先的に施策を行う必要があります。
ということで今回はページビュー数という指標を色々な角度から分析することで、ページビュー数という数字に様々な意味付けができることをご紹介させていただきました。
次回はページビュー数以外の指標を使って重要なコンテンツの分析を行う方法をご紹介していきたいと思います。