グロースハッカーってなんじゃらほい

今回は会社のFacebookに投稿した記事を引用します。(宣伝)

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みなさんグロースハックしてますか!?僕はしてませんよ!

“プロダクトやサービスのグロース(成長)をテクノロジーを駆使して実現する新しいエンジニア兼マーケター”

という話題のグロースハッカーさん達のことを、これまでずっと「何かA/Bテストとかする人にカッコイイ名前付けただけでしょ」と斜に構えて距離を置いていたのですが、トレンドの食わず嫌いで後悔することも多いので、一念発起して関連本を読んでみました。

『グロースハッカー』ライアン・ホリデイ (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/482224993X

なかなか良い本でして、自分なりにグロースハッカーというものの要点を掴めた気がしていますので、その要点を共有してみたいと思います。

◆要点
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グロースハッカーという言葉自体は一時的な流行りっぽいけど、その登場は「プロモーションよりも商品開発をマーケティングの中心に据えよう」という流れの兆し。
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グロースハックの事例は潤沢な広告予算がない新興企業が中心で、否応なしに商品開発に注力せざるを得なかったということのようですが、それでも急成長を遂げる企業が現れたので、「広告が効かなくなってきた」というマーケティング事情もあり注目されているのではないかと思います。

「石でも宝石でも巧く広告すれば売れた」という時代が終わり、「石を磨いて宝石にすることに注力する時代になった」と考えれば、とても合理的な変化だと感じられます。

ただし残念ながら、リーンスタートアップ的な開発の進め方やクチコミの広がりやすさなどの面から、新興のWebサービス以外での成功事例は少ないように感じます。

書籍『グロースハッカー』では、紙の本での成功事例も紹介されていたので、今後は様々な業界で事例が出てきて、企業の広告予算が徐々に商品開発時のユーザフィードバックなどに流れていくなんてことも起こるんじゃないかと勝手に予想していますので、この辺りのトレンドも引き続きチェックしていきたいと思います。

 

【書評】アトリビューション -広告効果の考え方を根底から覆す新手法-(著:田中弦 氏他)

僭越ながら、『アトリビューション -広告効果の考え方を根底から覆す新手法-(著:田中弦 氏他)』の書評をさせていただきます。

アトリビューションの現在を理解するためには、これ以上はない本だと思いますので、仕事でアトリビューションに関わりがある方は押さえておきたい良書です。

ただ私が期待していた内容とはちょっと違ったので残念でした。本書の序文で高広伯彦氏が書かれていたことが、まさに私の期待していたことだったのでワクワクして読み進めていたのですが、ちょっと消化不良の感を否めません。

本書にもあるようにアトリビューションは「コンバージョンした流入元以外も評価して広告予算を最適化するためのもの」と説明されることが多いように思います。しかし多くの方が既に気付いているとおもいますが、アトリビューションの本当の価値は広告予算の最適化だけではなく、もっと深くユーザとのコミュニケーション全体を最適化することのはずです。じゃないと、こんなにみんな騒いでないと思います。

言い換えると、「消費者がどんなメディアに接触して、それによって感情や行動にどのような変化が起きたのか」を把握して分析してマネジメントすることではないかと思います。

確かにまだまだ技術的な多く問題があり、オンラインでのメディア接触のみを評価する方法が主流ではありますが、それでもアトリビューションの目的は「広告予算の再配分」が全てではなく、目的の中心は「ユーザとのコミュニケーションの最適化」であるべきです。

本書の著者もその点は把握済みであるように読めましたが、このアトリビューションの明るい未来についての記述が少なかったことは、本書の残念なところでした。

高広伯彦氏の『次世代コミュニケーションプランニング』を読んでから、「コンテクスト」と「ソーシャル」と「アトリビューション」とが頭の中をぐるぐる回っていて、これら(+α)がどこかで収束して新しい考え方が生まれるのではないかと思っているのですが、本書がその収束点のヒントを示してくれるかと期待していたため、その意味において少し残念だった次第です。

繰り返しますが、アトリビューションの現在を押さえておくという目的では良書だと思いますので、一読の必要はあると思います。